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Urban Risk Mapは、災害時における重要な情報を市民間、そして市民と自治体の間で共有するための
プラットフォームです。

Riskmapについて


MIT Urban Risk Labが開発したRiskMapは,「人をセンサーに」をキーワードに,災害時に被災現場にいる人々が既存のSNSアカウントを媒介にして緊急を要する情報を共有し合う,実時間ウェブプラットフォームです.システムの名が示す通り,被災地から発信される実時間被災情報は,「地図」上にプロットされます.そのため,地図を訪れた人は,今どこがどのような状態なのかをピンポイントで把握することができます.

RiskMapは,システムを利用するにあたりダウンロードをする必要のあるアプリケーションではなく,誰もがすぐにアクセスできる公開ウェブプラットフォームです.また,直感的なユーザインタフェースを持つため,利用にあたって特別な説明を受けることなく簡単に被害報告を投稿することができます.今,多くの自治体では,防災に関するアプリの開発を行ってきていますが,これらは災害時にしか使用されないため,使用時に使い方がわからないことや,そもそもユーザーがダウンロードしないことなどの問題があります。一方,RiskMapは,普段ユーザが利用しているSNSを介してアクセスすることができるウェブプラットフォームであるため,従来の防災アプリとは大きく異なっています.

FacebookやTwitter,LINEなどの主要なSNSアカウントをもっていれば,携帯端末を利用する人は誰でもがRiskMapから被害報告を発信できます.SNS上に現れるRiskMapチャットボットとのインタラクションを通じ,カード式に現れる質問(被害報告の正しい位置,洪水の深さ,写真の投稿,詳細な記述)に順に答えていくだけで,形式立った報告がなされて即時に地図上にアップデートされます.地図上にプロットされた報告は,携帯端末のみならずデスクトップ型端末等からも閲覧することができます.

これまでRiskMapは,インドネシアの4都市(ジャカルタ市ほか),インドの5都市(チェンナイ市ほか),そしてアメリカの1郡(フロリダ州ブロワード郡)に導入され,洪水を伴う災害時において被災状況報告・共有ツールとして活用されています.例えば,インドネシアのジャカルタ市では,豪雨災害があった2017年2月17日,20万人のジャカルタ市民が浸水した中心部でRiskMapを利用し安全を確保しました.またRiskMapは,Uberのアプリにも搭載され,冠水していない部分を安全に走行させることを可能にしました.同じように,インドのチェンナイ市では,2017年11月2日にはピーク時に1分間で1,152回のRiskMapページ閲覧を記録し,当日24時間での閲覧数は111,808回に及びました.

RiskMapの機能は,市民のための公開地図サイトだけではありません.MIT Urban Risk Labは,自治体の災害対策本部が被害状況などを分析するための災害管理・避難所管理ダッシュボードも,それぞれの自治体の災害対応のやり方に応じてカスタムメイドしています.これにより,自治体は現場から続々と上がってくる情報を実時間で受け,分析し,緊急を要するエリアから順に効率よく災害対応に当たることができるようになっています.

本年より,RiskMapは,日本にも導入されました.LINE社の支援を受け,2019年4月20日,熊本市震災対応実動訓練で使われました.対象とする災害も洪水被害のみならず,その他の災害にも適用するために拡大を続けています.また,現場からの被害状況を報告するためのRiskMapのみならず,自治体のためにRiskMap避難所運営支援モジュールも開発,提供しました.このモジュールは,指定避難所の開設運営をする現場の市職員と,災害対策本部にいる市職員の間のコミュニケーションおよび情報共有を支援するものです.避難所担当職員は,LINEチャットボットの誘導により避難所開設手続きを行い,それに伴って変化する避難所の状態遷移が実時間でRiskMapに反映される仕組みになっています.これにより,避難所,対策本部双方において,目前にある優先すべき仕事(避難所であれば避難者への支援など)に専念することができるようになります.

また,AI防災協議会の取り組みとして,令和元年台風19号が関東地方に上陸した2019年10月12日から数日間公開し,被災地の様子を共有するシステムとして使われました.これからも日本特有の地形や災害,また自治体の対応のあり方に柔軟に対応するシステムとして, さらに日常にも便利だからこそ災害時にすぐに使えるツールとして進化していきます.

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